睡眠時無呼吸症候群(SAS、サス)とは?
SASとは?
「居眠り運転による交通事故」の原因になります。
「突然死、生活習慣病の悪化」を引き起こします。
一緒に寝ている人が
「大きないびきをかいて寝ていたかと思うと、急にいびきが止まった。しばらくすると、大きないびきとともにまたいびきが始まった。」
こんな経験はありますか?
眠っているときに呼吸が止まり、それが原因となって日常生活にさまざまな障害を引き起こす病気のことを睡眠時無呼吸症候群(SAS)といいます。
呼吸が止まることで熟睡できないばかりか、呼吸が止まっている間、体には大きな負担がかかっています。
睡眠時無呼吸を治療しないで放置すると?
1.生活習慣病のリスクが高まり、死亡率が高まります。
- ・高血圧
- ・糖尿病
- ・脳卒中
- ・夜間突然死
- ・発育障害(こども)
のリスクが健康な人と比較して高くなります。
これら生活習慣病の悪化は、致死率の増加につながります。
2.居眠り運転による交通事故を引き起こします。
健康な人と比較して交通事故の危険性は7倍になるといわれています。
実際、JRの新幹線運転士による居眠り事故をはじめ、高速バス、スペースシャトル、原発など社会的に大きな事故だけでなく、私たちの周りでおきる交通事故の原因になっています。
睡眠時無呼吸症候群でおきる日常生活の症状とは?
睡眠時無呼吸症候群では、寝ている間や朝起きたとき、日中にいろいろな症状を感じます。
1.いびきをかく
睡眠時無呼吸症候群では空気の通り道(気道)が狭くなるため、おおきないびきをかきます。
2.寝苦しい、寝汗をかく、何度もトイレに起きる
睡眠中に呼吸が止まったり、あえぐような呼吸をするため、熟睡できず、寝汗を書いたり、夜中に何度も目が覚めます。
3.頭が痛い、だるい、疲れが抜けない、集中できない
良質な睡眠を取れないことで脳が酸欠を起こしてしまいます。そのため、頭痛やだるさ、疲れなどの症状をおこします。
4.眠気がある
睡眠時間を確保しても、無呼吸により睡眠が分断され、熟睡できません。そのため、日中に眠気を感じてしまいます。
眠気の状態セルフチェックシート
下記の質問項目にチェックを入れて「結果を見る」ボタンを押してください。
- 0点:決して眠くならない
- 1点:ときに眠くなる
- 2点:しばしば眠くなる
- 3点:眠くなることが多い
肥満の人は要注意!でも、痩せている人にも睡眠時無呼吸症候群は潜んでいます。
睡眠時無呼吸は主に気道が狭くなって起こります。
大人では肥満、こどもでは扁桃肥大、アデノイド肥大が原因としては最多となります。
肥満がなく痩せている人でも
- ・顎が小さい
- ・のどが狭い
- ・加齢(筋力の低下)
が原因となり睡眠時無呼吸を引き起こすことがあり注意が必要です。
当院における睡眠時無呼吸症候群の検査
鼻腔・喉頭ファイバー検査
鼻やのどに睡眠時無呼吸症候群の原因がないかどうか検査します。アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アデノイド・扁桃肥大など原因となる病気の有無を調べるだけでなく、鼻やのどの形態が睡眠時の無呼吸を引き起こしやすいかどうか調べることができます。
睡眠簡易PSG検査
ご自宅で鼻や指先に簡単な器具をつけて睡眠中の呼吸回数や血中の酸素の量の変化を測定します。呼吸障害指数(RDI)が40以上であれば、CPAP療法の対象になります。RDIが40未満の方で、問診やファイバー検査で睡眠障害が疑われる場合は精密検査(ポリソムノグラフィー:PSG検査)を行います。
PSG検査(ポリソムノグラフィー)
体にさまざまな器具をとりつけて行う睡眠の精密検査です。呼吸回数や酸素濃度に加えて胸やおなかの動き、脳波や筋電図も測定します。睡眠時の無呼吸の有無を確認できるだけでなく、睡眠中の異常行動、合併症などについても診断することができます。当院では簡易検査だけでなくこの精密検査についてもご自宅での検査を行っています。
睡眠時無呼吸の治療
CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)とは?
鼻にマスクをつけCPAP装置から気道に空気圧を送り、睡眠中に気道が塞がらないようにする治療です。睡眠時無呼吸症候群に対して最も有効な治療法で、睡眠の質が改善し、日中の眠気も少なくなります。
CPAP療法の効果は?
睡眠時の無呼吸やいびきが減少し、睡眠の質が改善します。また、日中の眠気がなくなったり、夜間のトイレの回数が減ったりする症状の改善すると同時に、あなたのいびきでよく眠れないご家族の睡眠の質も改善が期待されます。さらに、高血圧、心臓病など生活習慣病が改善されるという報告もあります。
CPAP療法は一定の基準を満たせば健康保険の適応となります。(睡眠簡易PSG検査でRDI40以上、PSG検査でRDI20以上)
健康保険でCPAPを行う場合には月1回の外来受診が必要です。
よくあるご質問
Q睡眠時無呼吸症候群の検査は入院しないといけないと聞いたのですが、他の方法はないのでしょうか?
A睡眠時無呼吸症候群には簡易検査と精密検査があります。一般的には簡易検査は自宅でできますが、精密検査は入院が必要です。
当院では精密検査を自宅で行っていただける取り組みを行っております。
早めの検査が安心です。ご予約はこちら。
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